破損した写真データからサムネイルデータの抽出

今回のお客様:相模大野
作業日数:2日

デジカメで使用していたSDカードのデータを誤って削除してしまった、というご相談でした。

データ復元してみましたが、ファイルとしては出てくるものの破損データばかり……。
エクスプローラーで見ると、こんな感じです。

お子様の小さいころのお写真ということで、何とかしたい。
エクスプローラーでデータリストを表示すると、一瞬だけ写真の中身が表示されるのでそのデータだけでも取り出せないか、とのことでした。

◆サムネイルとは?
サムネイルとは、直訳は、親指(thumb)の爪(nail)。縮小見本データです。
エクスプローラーは、表示速度をあげるため、最初はJPGデータの中にあるサムネイルデータを表示しています。
その後、本データを順に読み込んでいって表示をサムネイルから本データに切り替えていくため、エクスプローラーで一瞬だけ表示されてその後表示されなくなった場合、サムネイルは残っているが本データは破損してしまったという状態です。

デジカメで撮影したJPGデータ(JPEGデータ)は、純粋な画像データだけではなく、撮影日時、カメラの設定、サムネイル画像などで構成されています。
EXIF(イグジフ)解析ツールを使うことでその情報をみることができ、ツールによってはサムネイル画像を抽出できるものもあります。
ただ、大量のデータから一括してサムネイルを抽出できるツールはなく、今回ご依頼いただいてデータ数は約3万枚……。
一枚ずつ手作業で抽出しては、途方もない時間がかかります。

ということで、「無いのなら、作ってしまえホトトギス」。いや、「無いのなら作ってしまえプログラム」。
小一時間でサムネイル抽出プログラムを作成して、3万枚の破損JPGからサムネイルデータの抽出にチャレンジ。

結果、9割程度のデータからサムネイル抽出に成功。

サムネイル画像は 上の写真のように解像度160×120。
拡大するとカクカク画像になってしまいますが、どんな写真だったかはわかります。

データ救出の最終手段ではありますが、他で復元できなかったと断られた場合でも、サムネイルなら抽出できるかも。
お気軽にご相談ください。